数を知る

「数字は何歳位から教えた方がいいですか?」と聞かれることがあります。

数字は勉強して覚えるのではなく、日常生活の中で覚えていくのが良いと思います。遊びながら、もちろん大人は教えるつもりで心がけなければいけないのですが、例えば砂場で「どろだんご」を作りながら、2個と3個で5個だねと声がけをしていくのです。

気をつけなくてはいけないのは「2個と3個だから足すといくつ?」などと勉強っぽく言わないようにすることです。あくまでも自然に、です。お風呂で湯船に浸かって10まで数えるとか、階段を上り下りしながら数を数えるとか、そういうことで覚えていきます。

1から10までと言えるようになっても逆から10,9,8・・・と言うのは更に訓練が必要ですし、1.2.3を理解したとしても、1番目、2つ、後ろから3個、など難しいことだらけです。そこに足し算、引き算が加わってくるので、そりゃ大変ですよね。

5個の飴があって、「お母さんに2つ頂戴。残りは3つよね。」とか「お友だちに1つずつ渡そうね」などという経験の中から覚えていきます。 たいこらんどでは、音符を使って数の勉強をしていきます。勉強ではなくて、音符を読むことを楽しんでいるうちに数も理解していくという形です。

4分音符の中に8分音符がいくつ入る?

2分音符は?

4拍でリズムを作ってみようね

こんなことを繰り返していくうちに「4分音符の半分は8分音符で、その半分は16分音符!その半分は?その半分の半分は?」なんていう会話が生まれます。興味・関心を持ったことは自分でもっと知りたい!と思うんですよね。

「ド」の1つ上の音は?「ミ」の2つ上の音は?「シ」の5個下の音は?などという問題にも楽しんで答えています。音程は「ド」と「ド」を1度という数え方をするのですが(ドとレは2度)「ド」の5度上は?というような問題(子どもたちはクイズ出して!と言う)も頭を柔らかくして答えられるわけです。

「すごろく、は自分がいる場所を数えないで数を進めるけど、音は自分がいるところも入れて数えるんだよね」と言った子がいました。なるほどなーという感じです。すごろく、やトランプも数を覚えるのに良い遊びですね。

レッスン中のちょっとしたことでも、「右から2番目のカードを取ってください」とか「3枚ずつ配ってください」と考えられるようにしています。

ピアノや太鼓の音の鳴った数を聴いて、当てっこする課題(これも数当てゲームと言って楽しんでいます)も耳を鍛えると同時に、目や指を使って数えるものとは違う難しさを経験させています。 楽器を使って、「1回だけ鳴らしてみましょう」「10回叩いてみるよ。心の中で数えてね」これも同じです。

楽譜を読むには数は重要な役割を果たします。音楽と数は切っても切れない関係にあります。私は学生の頃イアニス・クセナキスという作曲家の曲に悩まされました。クセナキスは「数学や物理法則を取り入れコンピューターで作曲をした最初の人間」と言われています。建築家でもあった彼は、モデュロールという黄金比を参考にした比例配分理論の発案・・自分で書いていてよくわかりませんが、とにかく難しくて楽譜を解析していかないとどうにも弾けない曲を作るのです。

話が逸れましたが、楽譜を読んだり、楽器を叩きながら数が覚えられますよ、というお話でした。

それと、感性が育ってこんなことを言うようになったという例を1つご紹介します。

「マイナス×マイナスはプラスでしょ?だって悲しいことが2回続くと次は良いことが起こるもん」