親子リトミック

親子リトミックのクラスでは、8ヶ月~未就学児のお子さまを対象としているので、第二子・第三子を妊娠されながらレッスンに通ってくださるお母様もたくさんいらっしゃいます。

病院で妊娠がわかる前に「ママ、赤ちゃん」とお腹を触りながら言ったり、急に甘えん坊になったり、科学では解明出来ない不思議な力を持っている子どもたちです。

お母様たちは「たいこらんどに来ると私自身が落ち着くんです。」と、頑張って通ってくださいます。そして何より上の子が安定するとか。生演奏を聴くと、優しい気持ちになりますね。

妊娠中は「もう、お兄ちゃんになるのよ‼」とか「お姉ちゃんになる子がそんな事で良いの?」とか言ってしまいがち。でもまだまだ上の子も甘えたい盛り。妊娠中も、また産まれてからも「たいこらんど」の50分間はお母さんを独占する貴重な時間です。

ふとした事が気に入らなくてすねてしまった男の子がいました。「もうお兄ちゃんになるのに!そんな事で泣いててどうするの⁇」 と一度は叱ったお母様。私や、他の誰が話しかけてもダメ。更に加速して泣きじゃくってしまいました。

10分は泣いていたでしょうか。その後お母様が何も言わずにそっと抱きしめにいらっしゃいました。何も言わずに泣き止み、何事もなかったかのようにレッスンに戻ってきてくれました。何だかとっても柔らかい表情をしていました。 産まれてからも同じです。

私は2歳半離れた弟がいるので、上の子の気持ちはわかるかな。お母さんに見てもらいたい時に、下の子の面倒を見ていて、歯痒い思いをしていることがあります。気付いて欲しくて、泣いたり拗ねたりとアピールしているそのタイミングで叱られたら、悲しいですよね。

上の子はいつも我慢して、たくさん苦労しているのよという話になりますが、下の子は下の子なりの言い分もあるようですね。友人との会話の中で笑い話としてのぼる話題の1つです。

「お兄ちゃんなんだから、お姉ちゃんなんだから」は効き目があることもありますが、本質的な解決にはなりません。「ちゃんとやりましょう」これも子どもには通じません。大人が当たり前に思っていることは、まだまだ子どもたちにとったら初めてのことだらけです。子どもは子どもなりに考えて行動しているので(こちらからすると謎なことが多いのですが)、何をしたいのか、何をしようとしたのかを聞いてあげると落ち着きますね。

レッスンの50分間、全てに集中するのはまだまだ難しいのは当たり前。体調によって気分が乗らない日もあります。周りのお友だちが気になることあります。しかし、気にならないことの方が問題です。周りの子の動きに注意を払っている証拠ですよ。自分にない発想をお友だち同士で出し合い、時にはケンカをしながら集団生活基本学んでいくのです。

理屈がわかる年齢になれば、ただ闇雲に「これはダメ」「あれはダメ」と言うよりも「これは○○だからやめようね」と説明すると納得するケースもあります。逆に「何でこんなことするの?」「どうして出来ないの?」はヤル気を損なう言葉ですね。「やらないなら帰るよ」「じゃあ辞めようか」「もう来ないよ」は、以ての外です。

お子さんに対する声がけの仕方も然りですが、やはりお母さんの愛情たくさん受けている子は、伸びますね。私はいつも「納得の行くまで、気が済むまで子どもにやらせてみてください」とお話しています。

カスタネットを例に挙げてみましょう。大人がこれを見れば、指にはめて手のひらに乗せて、反対側の手で打って音を鳴らす楽器、というのはわかります。しかしこれを産まれて初めてみたとしたら、どんな物なのか警戒しますよね。硬いのか柔らかいのか。重いのか軽いのか。もしかしたら急に動き出すかもしれない、パクっと挟まれるかもしれない。どんな味がするのかなと舐めてみる子もいます。

そもそも楽器だということがわからないわけです。

それなのに何も言わずにお子さんの指につけて、反対側の手を持って無理矢理叩かせるようでは、せっかくの思考力をつぶしてしまいます。広げて口と耳に当てて「もしもし」と電話に見立てている子や、頭に乗せてリボンにしている子、貝殻似ていると言う子、こすり合わせてカエルの鳴き声に似ていると言う子もいます。

『自由』やれるということは、それ受け止めてくれる枠があるからどと思うのです。それは子どもたちにとって、お母さんの愛情なんですよね。指を挟んだとしても、美味しくなかったとしても、帰る場所がある、受け止めてくれる場所があるからこそ、出来るのです。

カスタネットは「木」で出来た楽器です。他にもウッドブロック・クラベス・木魚・スリットドラムなどたくさんあります。木琴(マリンバ・シロフォン)もそうですね。太鼓のバチも「木」で出来ています。

「木」を打つと、とても響く場所があります。ピンポイントで、そことそこでしか鳴らない場所です。お家にある「木」で出来た物を探してみてください。タンス、本棚、ベットの枠、お盆、まな板、かまぼこの板…。どんな音がしましたか。